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とあるスタートアップを抜け、CTOを辞めた話。

とあるスタートアップを抜け、CTOを辞めた話。

辞めると来まって、1週間ぐらい立ちいろいろ整理してきたので、そろそろこのことについて書く。前々から書かなければ、ならないという謎の使命感を持っていた。

僕は、Technical RockstarsのCTOだった。このスタートアップで、リアルタイムBaaSサービスと等、いろいろなサービスを提供していた。スタートアップ自体は、2013年の11月あたりから、CTOの就任して、大体1年と、半年ぐらいか?そのぐらいの期間CTOだった。

そして、これから、なぜCTOを辞めたのか?というのと、日本のスタートアップ、とくにエンジニアスタートアップの問題点、何を学習したのか? 何を得たのか? そして僕はこれからどうするか?というのを、つらつらと書いていきたいと思っている。

スタートアップとは?

ここで、スタートアップがどういうものか?というのを知らない人の為に、スタートアップの個人的な解釈を説明しておく。あくまでも、個人的な解釈なので、人によって若干異るかもしれない。しかし、ある程度一般的な面はあると思う。

スタートアップというのは、要は、新しい市場、ビジネス、または、社会システム、を創造することだと考えている。ちなみに、社会システムというのは、つまり「常識」だ。スタートアップはそれらを作り、最終的に、どこかにバイアウトしたり、IPOしたりする。これをExitと言ったりする。

さて、スタートアップというのは一般的に、資金調達というのが必要になってくる。なぜなら、最初は収益が出ないからだ。開発の期間、ユーザが少ない期間などは、基本的に赤字だ。だから、会社の株式を希釈化し、資金を調達していくのだ。

つまり、最終的に仕組みが作れれば良いのだ。その仕組みの運用になってくると、スタートアップでは無いと個人的に思うのである。仕組みが出きたら、それを売っても良いし継続しても良い。しかし、一般的にシリアルアントレプレナーと呼ばれる類は、その経験を活かし、スタートアップを何度も繰り返す。

だいたい、こんな感じだ。なにか足りないところがあると、思うが、気がついたら捕捉していく.

なぜCTOを辞めたのか?

さて、どうして僕がCTOを辞める話になったのか?といえば、Technical Rockstars自体が、ピボットしたからだ。 ピボットというのは、まぁ要は、スタートアップの仮説自体を変えることだ。そして、そのピボットに僕も含め、チームが同意したからだ。

詳しい話は載せないが、なぜピボットに至ることになったと言えば、バーンレートと、ファイナンスの戦略が合わなかったからだ。つまり、当初、計画していた、ファイナンスの戦略が、予想と外れ、その結果、バーンレートを高く見積っていた、というのがあった。ただし、これはあくまで、僕個人の考えであり、Technical Rocstars全体の意見では無い。

また、このファイナンスの戦略の間違いの背景には、すごく酷い日本のスタートアップ環境があると思う。これは、あとで詳しく書くが、原因の一つは勿論、自分達にあるわけだが、それと同時に、日本のスタートアップの現状が酷いという点にあると思う。この点については、誰かが叫ばないといけないと思うので、あとで特記する。

そして、いろいろと諸事情があり、僕が辞めることになったというわけだ。まぁ、みんな、この部分が聞きたい部分だと思うが、詳しくは、直接、僕と会った人だけに話すことにしようと考えている。

技術的負債と、スピード感、スタートアップ

僕は、このスタートアップを経験して、技術的負債に関する、ある失敗をしたように考えている。技術的負債が大きくなり過ぎたのでは無く、技術的負債を早めに返しすぎたのだ。

スタートアップは、基本的に、資金だけでは無く、技術にも負債を抱えることが往々にしてある。CTOの役割としては、要は技術的負債を計画的に利用、返済することだと僕は考えている。

技術的負債が生まれる原因は、スピードにあるのだ。それは決して、技術的に劣等があるとか、そういうことでは無く、技術的負債を得るための仕方が無い状況にスタートアップはあるからだ。

しかし、僕は、Technical Rockstarsで、技術に真摯であろうとした。そのため、技術的負債があることが、許せなかった状況だった。その結果、スピードを犠牲にしていたというのが今にしては思うことにある。

スタートアップのソフトウェアの開発のプロセスは、非常に必要なプロセスをいろいろ削ぎ落すのだ。例えば、セキュリティに関するプロセスは後回しにすることが多い。スタートアップの初期は、そもそも、そのサービス自体に攻撃をする人なんていないからだ。

ただ、スタートアップは時に、爆発的に成長する。CTOの重要な役割は、その瞬間を見定め、スタートアップのソフトウェアのプロセスを再構築することにあるのだ。

つまり、僕は、そのプロセスの設計を間違ったのだ。これは、僕としては、個人的に精神的にショックなことでもあり、あまり思い出したくないのだ。ただ、次のスタートアップの時は、このことを良く覚えておこうと思う。

日本のエンジニアスタートアップの環境の酷さ

さて、僕個人の話から、日本のエンジニアスタートアップの、環境、とくに資金調達における、酷い環境について、いろいろと思う事があり、それを述べようと思う。

さて、このピボットは、日本における、スタートアップの投資市場の認識が間違っていたことが原因にあると思う。つまり、僕達の問題もあるが、そもそも、この投資市場が思った以上に、酷い環境だということである。

僕達のスタートアップは、おそらく典型的なエンジニアスタートアップであったと思う。最初から、酷いということが認識していたが、ここまで酷いとは、思って無かったのだ。

僕達は、日本で、創業し、日本で、スタートアップをし、日本で、資金調達をしたが、日本の、VCや投資家が技術が全く分かってないのだ

海外では、Y Combinatorを創立した、Paul Grahamを始めとする、エンジニア出身の投資家が数多くいる。その結果、日本と、海外とでは、エンジニアのスタートアップに関する資金調達の金額が桁2つ位違うのだ。

このことで、この間のCIツール@福岡(http://nobkz.hatenadiary.jp/entry/2015/03/17/162800)の懇親会で、VAddyの@cakephperさんや、walterの@takahi_iさんと散々愚痴ったことでもある。

正直、エンジニアスタートアップが成功しやすい環境でないと、日本に革新的なスタートアップなんて生まれないと思うのだ。

「エンジニアはビジネスを考えられないから、成功しない」なんて嘘だ。そもそも、投資する側が、技術理解せずに、その先にあるマーケット、ビジネス、社会システムを想像できず、そして、それにリスクを負うことができないからだ。

正直、エンジニアスタートアップをするのであれば、海外に行くしかないと僕は考えている。そして、僕は今後海外で、スタートアップする準備を始めている。(まぁ、色々あって、多分近々では無く、3年ぐらい先の話しではあるが...)

スタートアップして何を得たのか?

さて、スタートアップをして、いろいろな学習ができたと思う。スタートアップの事についてだけでは無く、本当に、組織、チーム、社会、ビジネス、ファイナンス、非常に学ぶことが多かった。本当にいろいろな事があった。

今後の話

さて、僕は、今後どうするか?というのは、まだ考え中である。ただ、一つの方向性は来まりつつある。

また、今後やりたい事といえば、ErlangとUXDについていろいろと徹底して学習したいとも考えている。まぁ、これはスタートアップに関係なく個人的にやりたいことでもあるのだが。

ただ言えることは、もう一度スタートアップをするという事だ。正直、心残りが沢山あって、今後の人生、キャリアとして、僕個人的に果たして行きたいことが山程あるのだ。

3月の間は、ちょっといろいろと書き溜めていたブログを公開したり、スタートアップ中に開発していたものをOSSとして公開するとか考えている。Haxeのフロントエンドフレームワークや、HaskellPythonで書いた、CIツールなど今後、ドキュメントやテストを纒め公開していきたい。

今後とも、いろいろな方に迷惑を掛け、関わりながらやっていくと思う。その時はまた、よろしくお願いしたいと思う。ではまた。

追記

正直僕のブログがこんなにbuzzるとは思ってもいませんでした。僕の身近な人に対する報告的なブログだったのもあり、また僕の基本的なスタンスで「雑にブログを書く」というスタンスもあり一気にエイヤ!と録に推敲もせず少々読みにくい記事だったように思えます。

なので、若干僕も読み直して、なるほど、これは誤解を受けるかなと思うような箇所について捕捉的に意見を述べたいと思います。というか一箇所しかないのですが。

「日本のスタートアップ環境について」の追記

さて、多く意見があったのが「日本のスタートアップ環境について」であり、「自分が失敗した責任を他方に求め過ぎである」との意見を多く頂きました。

この点についてですが、そもそも僕は「自分達が失敗したのは、スタートアップの環境が悪いからだ!」と主張したいわけでは無く、あくまでも「日本のスタートアップの環境は良くない」と言いたいだけであります。もし、このスタートアップの環境が良くなったとしても、僕達のスタートアップが成功したかなんて分かりません。あくまでも、自分達の失敗の理由にしたいということでは無く、僕がスタートアップの経験を通して思う日本のスタートアップの全体の環境についての主観的な意見です

僕達がPMFに至っていると何人かの投資家に認識させることができなかったという点は間違いなく事実であり、その説明責任を果たせなかったのは僕達の責任ではあります。いくら、僕等がユーザ調査をしてサービスの改善をしてプロダクトがPMFをしていると自分達で確証が取れても(その確証自体は本当に正当なものかどうかは置いておいて)、その認識が投資家に納得してもらえなければ意味がありません。それをできなかったということ自体は僕達にあります。その認識は前提として、スタートアップの資金調達の状況が良くないというのは僕自身の感覚で言っているものでしかありません。

ただ、この点に関しては僕の主観的な観点の意見ではありますが、似たような状況に置かれている人にとってはある程度共感できる認識とは考えています。この状況について誰か言って問題提起しなければならないと思って上記の記述をしました。

また、僕達の失敗やその理由は、チームや個人的な範疇で分析評価をしています。その点についてはこのブログで公開するつもりは無く、僕の個人的な関係の人にのみ話そうと考えてました。その結果「チームの失敗がスタートアップ環境が悪い」という印象の記事になってしまったと思います。ただし、スタートアップの状況がもっと良ければ起る問題はもっと少なくなるだろうという評価もしていました。

何度も言いますが、僕は「日本のスタートアップの状況は良くない」とは認識していますが、そのせいで「自分達は失敗した」というつもりはありません。あくまでも理由の一つだと考えています。(そもそも、Technical Rockstars自体は失敗しているという認識もありません。単に僕が抜けただけですまた、資金調達は予定とは異なったものになっただけであり、資金調達自体はある程度できています。)

「海外に対する認識が甘いのでは?」との意見も頂きましたが正直良くわかりません。僕は他の人の話や、海外の記事などを読みなんとなく想像するだけです。とりあえず、海外のスタートアップの現状を知るでも、日本のスタートアップが本当に悪いのかというを判断するという意味でも、海外でスタートアップをしたいという気持ちです。

誤解を与えるような記述をしてしまい申しわけありませんでした。