UX DAYS TOKYOに行って、Coffeeとか飲んで来た話。

一昨日、3/18に開催された、UX DAYS TOKYOに行っきた。そのレポートとして書く。UX DAYS TOKYO自体は3/18-3/20まであるのだが、僕の1日目のカンファレンスだけ行ってきた。ワークショップも行きたかったのだが...。次は、ワークショップも行きたい。

2016.uxdaystokyo.com

注意

当然のことだと思いますが、UX DAYS TOKYOの内容については、僕個人の解釈であり、内容を完全に、正確に理解しているわけではありません。 僕なりの理解の仕方で、記事を書いているのであり、登壇者、主催者側の意見ではありません。

3/17日にカップメンをホテルで食べる。3/18日、ビルの入口で迷う

3/17日、starflyerで東京に行った。22:30分くらいの深夜に羽田に付いたので、東京にいる知人と飲みたかったのだが、時間が合わず。一人、ホテルに直行した。日本橋近くのホテルだ。

東京の不思議なダンジョンである、地下鉄でいろいろ迷い、最終的にホテルに近くについたのは23:50分くらいで、そのあたりの店が大抵締まってたので、ホテルで、カップ麺を食べた。

さて、3/18日は、8:00くらいにおきた。ホテルで朝食を取り、時間があったので、軽くプログラミングして、会場に行った。

会場のビルに到着したとき、3階が会場だったのだが、僕はビルの入口を間違えて、4階より上にしか行かないエレベータのエントランスに間違って入ってしまい、ちょっと迷った。ホテルをぐるとまわって、3階に行くエスカレータを発見。会場に到着する。

会場についてから

会場の受付についた。

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会場の中に入ると、もうすでに前の方はいっぱいいて、僕は後ろの方に座った。

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会場の通路では、コーヒーがあったりした。

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直火焙煎である。

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壁には、#uxdt2016とのハッシュタグが貼り出されていたが、最初ハッシュタグを「#uxat2016」と見間違えた。

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UX DAYS TOKYO カンファレンスはじまり

そうこうしているうちにUX DAYS TOKYOのあいさつが始まった。

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同時通訳用の機械を貰っていた。僕は片耳聞きながら、英語の単語も取りつつ聞いていった。

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英語もっと勉強せんとなぁ... そして、最初のセッションのJesse James Garrettさんのセッションが始まった。

16年のUXワークから学ぶ16のレッスン : Jesse James Garrett

スピーカー|UX Days Tokyo 2016

まず、内容としては、16年のUXの経験から得られた16の気付きについて、紹介解説していく内容であった。

16のポイントすべてメモはしているのだが全てに関して、コンテンツをそのまま全部、紹介するのもなんか良くない気もするので、一部だけ紹介しながら、どのように聞いていたか?や、どのように感じたか?を中心に感想を書こうと思う。

最初は、16年前のUXのキャリアを始める経緯について話していた。最初は、デザインの学校に行ってなかったそうで、最初はwebサイトの編集者(editor)で、デザイナーと関わりを持つうちに、デザインに重要性を感じたらしい。そしてIAを学んで行った。

2001年は、(おそらく.comバブル崩壊)で大変な時期で、その時期に、Adactive Path社を設立したそうだ。

とすれば、今は福岡ではUXの理解がまだ行ってないように思えるのに、16年前とすると全然UXやIAについて認識がされてない状況に違いないと思う。なので、「どのように自分の仕事やUXについて説明していったか?」ということを念頭にセッションを聞いて行きました。

そして、その16のポイントについて紹介されて行ったのだが、その一つ一つが含蓄があり、すごく良かった。その中で特にすごく良いなと思ったものを3つばかし上げる。ひとつは

Go farther than you think you should

である。「やるべきことより、一歩すすめ」である。仕事に慣れてくると、自分の成すべき役割を決めつけてしまいそれしかやらなくなってしまうのだが、そうじゃなくて、もっとやるべきということである。自分がやるべき範囲を超えて、仕事をするということである。

思えば、僕はエンジニアなのだが、こういうマインドに近いものは持っていたように思える。プログラマとして言われた仕様だけを実装して納得すれば仕事はできる。しかし、「なぜその仕様が出てきたのか?」「なぜ、僕はこの機能を設計し実装しなければならないのか?」ということを考えて、それがUXを勉強する理由の一つとなり勉強し始めたのだ。

実際に、やるべき範囲をこえて仕事するのは難しい。そして勇気がいる。そういうことに意識できるようになった。これだけでも良かったように思える。

Changing a design is easy Changing minds is hard

ほんとうにこれ。なんというか、偏見や思い込み、決め付けを変えるのは難しい。本当に思うことだ。 だから、人々の考えとの戦いは覚悟を持って根気を持ってやるか、それか諦めるしか無いだ。

We are all in this together

これは、どういうことかと言うと、意外と皆同じ問題を一緒にやっているということだ。 日本、福岡に住んで「アメリカほど、東京ほど、進んでない」と言うし、僕も思うのだ。確かに情報がやってくるのが遅いし、手法や技術が古いということはあるだろう。しかし、そこにある本質的な問題は実は世界共通しているということなのかもしれない。

新しい手法や方法論は、進んでいても、それは問題を解くためにやりかたが新しいか古いかの違いであり、それは直面している問題を問いているだけなのだ。もしかしたら自分達の方法で解いてしまっていたりするかもしれない。

同じ問題を問いてるのだ。だから、コミュニティを作って、解決できるかもしれない。

このセッションは、いろんなことに気づきがあり良いセッションだった。

混乱をどのように整理するか? : Abby Covert

スピーカー|UX Days Tokyo 2016

IA色が強いセッションだった。てか、今年のUX DAYS TOKYO、IA色が強いらしい。あとで東京の人に聞くと、「まぁ、知ってる知ってる」みたいな感じらしい。いや、やっぱ、東京進んでるわー。

僕自信、あんまりIAについては勉強できていない部分はあった。しかし、実は知らずと近いこと考えてやってるんじゃないか?みたいな感じのセッションだった。なので、このセッションもものすごく参考になった。

内容に関して、まず、ざっくり言うと「ユーザ中心にやり、言葉を考え、時には図解し、しっかりコミュニーケーションを取り、合意を得る。」というものであった。

最初に、「人々は混乱状態が大きいものだと認識していない。しかし、現実にはたくさんの問題がおきていて、混乱がたくさんある。混乱を整理して....」という感じで始まった。そして、「情報」を扱うのは難しいというのである。「情報」は物理的でなくて、人によって文脈が違っても解釈が違う場合がある。そして、人々は事実を推測してする。人は「事実」には意味が無く、情報を知覚して、リアリティを得るのである。

たとえば、「夜中にビルの電気がついている」という場合を考えると、人に寄っては「残業おつかれ」みたいな人もいれば、「電気消し忘れたのかな?」と思う人もいるかもしれない。「電気が付いている」という文脈が同じなのに、違う考えを持つのだ。そして、同時に「そのビルには昼間だれか居たのだ」というのを推測する。確認したわけでもないのに。という感じなのかな? と思いながら聞いていた。

そして、IAは「情報を「ユーザがしてくれるように」作り上げる」そうだ。そして、どうすれば良いのか?ということについて、3つのことを紹介して解説してくれた。

1つは言葉である。組織では実は、同じ表現なのに違う沢山の言葉で表わされてしまい、その結果、相手に違うものだと思われてしまい、仕事のコミュニケーションに混乱をもたらすのだ。だから、「言いたいことを伝える共通のこと」を共通認識を作っていくべきであるというのだ。

そこで、「Controlled vocabulary」というやり方を紹介されていて、結構近いことをやっているなとか思いながら聞いた。

2つめは「正しいやり方」はないというのである。だから、合意できるようにやっていくのである。

なるほど、「チーム」であれ「ユーザ」であれ合意形成しながらやっていくべきで、合意が取れないと物事が進まなくなる。だから、合意ができるように、やっていくべきだというのか。それは、合意を取るのに「正しい方法」やパターンがなんて無いということでもあるんだろうなぁとか思いながら聞いた。

3つめは図が重要であるということだ。図を使って、ワイヤーフレームでは無く、問題そのものの図をつくれというのだ。 視覚化は大事なんだろうなと思う。とにかくプロッキーを持って、図を作って、情報を整理しろってことだと思った。

そして、最後に「情報アーキテクトは専門家のものではない、みんなのものだ」ということだ。

最後に質問タイムとなった。何名か質問していて、僕も質問させていただいた。すごく良かった。

昼食、Abbyさん会話

そのあと、昼食を取った。

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そうそう、その間では、スポンサーのコマーシャルがあった。

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そのあと、たまたまAbbyさんが居たので会話した。僕の実際に考えている問題があって、それを彼女に質問してみた。すごくヒントになるものが掴めたし、本当に良かった。

いろいろ会話したのだが、印象に残ったものがある。僕は、「どうすれば上司やエグゼクティブを自分の仕事に巻き込めるのか? ユーザを一緒に見てくれるようにできるのか? 」 と聞いた。そうすると帰ってきた答えが コーヒーカップを指さして「 Coffee 」と言っていた。すごく印象に残った。

「社会性」がもっと僕には必要なのだ。考えてみれば当たり前のことだが、意外とできていないのだ。 自分の仕事で一杯一杯で実は当たり前のようにやらないといけないのが、できないのだ。UXをやるとよくそんなことにずっと気づかされる。

商品のストーリーボード化 : Kevin Cheng

スピーカー|UX Days Tokyo 2016

昼食、そのあとのセッションはkevin Chengのストーリーボードの話だった。

ストーリーボード = マンガである。マンガを道具としてビジネスで活用するススメという感じの内容だった。

マンガ(comic)は、文字、文章では分かりにくいところを分かりやすくする、表現である。文章では分からないことをマンガで表現していくと、よく分かるようになると。

そうそう、アメリカではマンガというのはこども向けで、大人は読まれてない。日本では大人も読むものだ。そこまでマンガが普及している日本の状況が好きだ。みたいなことも言っていた。アメリカではこども向けだから、「ビジネスとして使うなんて!」 みたいな感じになることが多いとも。日本でもわりと「ビジネスとして使うなんて!」みないなのは多いんじゃねぇかね? とは思いながら聞いていた。

マンガというのは、なぜ良いのか? その4つの点について話していた。一つは「コミュニケーション」である。絵を使った表現は原始的なもので、文化を超えて伝えることができる強力なものだ。人間であればだれでも絵を使って伝えることができる。確かにとか思いながら、しかし、「バックグラウンドを超える」となると些か疑問に思えるのだが、まぁ、そうだろうなと思った。

2つめに、「イメージしやすい」ということだ。シンプル書くこともできるし、詳細に書くこともできる。だから、詳細にバックグラウンドを共有することもできるし、キャラクターに自分を当てはめて想像することもできる。僕は聞きながら、そんな感じの解釈かなぁとか思って聞いた。

3つめに、「表現ができる」ということだ。文字では「すいません」とか「ありがとうございます」と書けば、それは謝罪や感謝を表わす。しかし、そこに、表情を描くと、例えば「すいません」というのを怒っている顔をしているのであれば、それは謝罪しているがどこか納得していないだろう、みたいなそういうことが伝えられるみたいな感じのようかなと思って聞いた。

4つめに、「動き」が分かるということだ。時の流れや、動作などを伝えやすいということだ。なるほどと思った。これは文字で描くのは難しい。もし、たとえば体操やダンスなどを文字で解説されたら、分からないだろう。

そんな感じにマンガ表現の利点を上げて、マンガを上手く活用しようと良い、その次に、どのように描くか?みたいな説明があった。なるほどと思いながら聞いていたのだが、しかし日本の場合もっと上手くできるんじゃないか?とか思いながら聞いていた。

質問タイムがあったのでまた質問した。「ビジネスにおいてプレゼンテーション以外の場面でマンガを、どんなところで活用できるか?」そんな質問をした。ある程度「こんなところで使えるだろうな」とか考えていたので、ある意味、確認という感じだった。

このセッションの休みの間に、おやつがあったのでおいしく頂いた。

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5日間でプロトタイプと試作品を設計する方法 : Daniel Burka

スピーカー|UX Days Tokyo 2016

次に、いろいろホット(?)な「デザインスプリント」の話である。

最初に、イギリスでは「デザイン」というのがビジネスの経営者に重視されているという話をしていた。ただ、その「デザイン」というのは、あくまで、ロゴとか絵だったりのグラフィカルな表面的な理解をされていて、それを重要だと考えられているとも話していた。文化の違いを感じつつ、なるほど、おそらくヨーロッパではデザインの地位や発言権が高いのだなとか思いながら話を聞いていた。

それで、Danielさんは、経営者などに、もっと、デザインというのは事業の根幹に関わるところであり、もっと決定権がある人達にもデザインに関わるべきだみたいなことを話されていた。

その次に、デザインスプリントの方に話がなっていった。最初にアジャイルの作り方とその欠点を話されていた。

アジャイルプロセスは基本的に、仮説を建てて、早く開発し、市場投入、検証であると話されており、その上でアジャイルプロセスの欠点は、

  • 仮説を抱えないといけないこと
  • 開発には時間がやっぱりかかる
  • サービスを投入してしまうと、サービスが辞めづらくなる。
  • 統計値を取るのだと改善がやはり難しい

ということを上げていた。僕が普段アジャイルについて考えていたことを一緒であった。僕の意見をもう一つ言うならば、開発のフレームワークにサービスが依存することも大きい欠点が個人的な意見としてあった。

デザインスプリントはだから、まず「開発(build)しない」というのが重要であるという。なるほど。

さて、デザインスプリントは聞いてみると

  • 「時間を決めてしまう」
  • 「重要なメンバーに参加できるようにする。そして参加してもらう。」
  • 「早期にユーザリサーチをし、仮説を検証する」

というところが重要な点だと思った。

僕は、この中で一番困難なのは「重要なメンバーに参加してもらうようにする」ということだろうと思う。なぜなら、「重要なメンバー」というのは大抵経営であったり、根幹の技術が分かる人だったり、組織の中でかなり重要な仕事をやっている人だろう。とすれば、他に仕事がたくさんあり、やるべきことが沢山あり、その中で、たとえば5日間、仕事を離れてしまわないとやれないのだ。とすれば、それなりに説得、理解 されないと難しいだろう。

さて、このセッションも質問タイムがあったので、遠慮なく質問した。「デザインスプリントをやるとすれば、どのタイミングで開発すれば良いか?」みたいな感じの質問をした。

SFにおける「弱いAI:ANI」と新しい試み : Chris Noessel

スピーカー|UX Days Tokyo 2016

最後にChrisさんの、セッションだ。

SFとNarrow AIについての話であり、技術者としては非常に興味がある話だった。

最初は、バスケットボールのメンタルモデルについて話ていて、その次に、AIについての説明がった。

AIには、3つの種類があり、General AIとSuper AIとNarrow AIについてだ。今回の話は、Narrow AIの話であり、これは「ドメインを限定されたAI」であり、そのドメイン以外では使えないAIのことだ。僕は、ルンバみたいな話かなとか思いながら聞いていた。

それで、SFにおけるNarrow AIの表現を紹介し、Narrow AIについて説明していった。最初はRoll-Oh Robot という1940年の映画から始まった。 そこで、LISPやAIで有名な、John McCarthyの発言、「AIが機能したとき、認識されない」を紹介しつつ、Narrow AIについて説明が始まった。

そして、いろいろな映画を紹介しつつ、AIについて紹介して行った。

その中で、SF映画についての、AIについてはいろいろと研究しているが、日本におけるアニメについてはまだまだ疎くて、いろいろNarrow AIだと思ったら紹介してほしいみたいなことを言っていた。僕もあまり、SFのアニメを見るわけじゃないが、なるほど、ちょっと確認してみようとおもった。

Chrisさんのセッションも質問があったが、いろいろな人が質問していたので、あとで個人的にChrisさんに、質問した。「ただの機械やツール と, Narrow AIは何が違うのか?」ということを聞いた。「学術的な定義は実は無いのだが、一つの見方として、Super AIやGeneral AIの発展の途中にあるものが、Narrow AIという見方もできる」そんなことも話していた。難しい。

全体への質問、まとめ、クロージング

最後に、登壇者全員が前に出て、質問タイムが始まった。「日本独自の問題が何か? どうすれば良いか?」などの質問からいろいろ。聞きながら、上手く組織にコミュニケーションを取り納得してもらい、実践していくべきか、いろいろなヒントを貰えた。

アフターパーティ、2次会

カンファレンスの後、時間を置いて、アフターパーティがあった。参加者や、登壇者といろいろな話をした。どのセッションが良かったのか、最近どんなことをしているのか? どのような課題を持っているのか? どう解決したか? みたいなことを、雑談やくだらないことを言いながら、話した。

僕は特に予定もなかったので最後までいて、最後まで居た人と一緒に2次会に行った。どうでも良いけど、東京の人、さっさと帰りすぎるような気がする。

アフターパーティも2次会も、「明日のワークショップに参加しないのか?」と聞かれた。僕も行きたかった。しかし行けないのである。そして、そこで、東京の参加者に「ワークショップに行く重要性、意味、カンファレンスだけではダメで、そこでやっぱり分かることもある」みたいなのを聞かされる度、「重要性も分かるし、実際に僕も行きたい...、けど仕方ないんですよ」みたいなことを話した。

今回、チケットは5万円ぐらいするのだが、5万円支払って、来ない人が結構いたそうだ。ぼくは凄く重要なイベントだと思うのだが、「行けといわれて、やっぱり他の会議が入って....」みたいな感じらしい。「会社の金」なのだ。そして、自分から行くのと、行かされるのでは全然学びの態度が違うという、当たり前なことを感じた。

このあと、ちょっと東京を楽しんで、ホテルに戻った。

3/19日、福岡に戻る

大迷宮、東京の地下鉄で迷いながら、羽田空港に付き、福岡にもどった。

羽田空港では飛行機の便が遅れているらしいので、とりあえず、散策した。

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最後に。

今回のUX DAYS TOKYOで、一番印象に残ったのが、Abbyさんの「コーヒー」のやりとりであった。コーヒーとてもおいしかった。