なぜUSよりJISキーボードをおすすめするか。

なぜJISよりUSキーボードをオススメするのか、というお話 | coardware

この記事をよんだ。

これはまぁ、一つ一理ある意見として尊重してもらっておいてよい。USキーボードをつかうための理由づけとして非常に有用だと思っている。

しかし、ぼくはそれでもJISキーボードをつかい続けている。それは単につかいやすいからだ。正直なところ人それぞれで、人合う合わないの問題がある。それは元記事にも、最後の方にそう書かれている。ちなみに、JISキーボードなMacbookとかのAppleのキーボードのことに限定させて頂く。

では、僕はなぜこの記事を書くのかと思ったのは、僕がJISキーボードを使うために考えているメモ的なものでもあり、他方、JISキーボードを使っている、これから使う人への意見の共有でもあるのである。

「キーボードは本質的に使いやすい」とは?

これは、ちょっと反論というか疑念なのだが、そもそも、記事中に書かれていることであるが、「本質的に使いやすい」とはどういうことであるか? 意味不明であるのだが。

そもそも「使いやすさ」というのは、主観的な事柄で自分が使いやすいかどうかがそのユーザにとって使いやすいか?というのが本質ではないだろうか? 客観的なものとして、たとえば、アンケート調査などをして、100人のうちに、99人が「使いやすい」といって、のこり1人が「使いやすくない」と言えば、たしかに大多数は「使いやすい」ということを共有できるだろう。しかしながら、その「使いにくい」という1人にとっては、それは「本質的な使いやすさ」ではないのだ。

つまりは、その程度のものでしかない。ということを補足しておきたいのがまず最初にあるのである。ユーザ一人一人は目的があり、その目的を効率よく達成できるかの度合いによって、「使いさすさ」は異なるというのが僕の一つの意見ではる。

ちなみにISO 9241-11の定義によれば、これは使いやすさというより、ユーザビリティの話ではあるが、

ユーザビリティ (usability): 特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザの満足度の度合い。

とある。

あと、元の記事には、1972年がどうたらと書かれているが、国際標準のQWERTYってのは、そもそも「タイプライターの時代のに使いやすい配列」もので、それが人間が慣れちゃったら、みんなでQWERTYにしようってなったようになったと記憶、解釈としている。だから、そもそもQWERTYはそもそも、訓練が必要なある意味「使いにくい」配列のように思える。

僕は一時期dvorak配列に感動し、一時期つかっていて、今でも使いやすい配列だと思うのであるが、しかしながら、一般に勧めらるものでは無い。また、SKKを利用して>いるが、これもまた、勧められるものではない。しかし、ながら僕にとって本質的に使いやすいのがこれである。それで大多数が使いにくい印象があるのかもしれないが、僕にとって本質的なのだ。それ以外何があるんだろうか?

Returnキーがでかい

僕にとってはReturnキーは小さいと使いにくい。以上だ。元の記事を書いた、彼にとっては、大問題じゃないかもかもれない。それだけだ。何をそこまで書く必要があるのだろうか?

なんか元の記事にはいろいろ書いてあるが、僕にはピンとこなかった。たとえば、

意見によっては「日本語は変換の確定をReturnで頻繁に行うからキーが大きい方が良い」というのがありますが、頻繁に行うからこそホームポジションを崩さずにReturnできることが大事なのではないでしょうか。

そもそも、ホームポジションを崩さずに日本語のReturnを押せる僕にとってはまったく無意味である。まぁ言うなれば僕は手がでかい。だから、JISキーボードが使いやすい。そして、Returnは日本語では変換の決定によく使うので重要であると思う。(最近ではSKKのおかげでそもそもReturnをタイプすることが少なくなったの、本心を言えばぶっちゃけ大きいとか小さいとかどうでもよい)

だから、そうだな、彼の都合だと、たぶん、Returnキーが遠いことが不都合なのだろう。それはそれで、彼にとって本質なのだろう。

左右の独立した英数かなキーがある。

さてさて、元の記事には、わりとごちゃごちゃ書かれているのだが、要約すると「Commandキーが押しにくいから、かなとか英数は無駄」みたいなことを書いていた。なるほどね? まぁ、ぶっちゃけると、JISキーボードでもCommandキーは慣れれば別にどうってことない。ということになる。

あと、そもそも「Commandキーはなんのためにあんの?」というわかりにくさが普通にある。一方で、「かな」と「英数」はああ押せば、かな入力になったり、英数入力になったりする分かりやすさがわりとある。それだけで、あれ? 英数かなキーめっちゃ使いやすくね?

僕とって独立した英数かなキーがあるおかげで、僕は大助かりである。間違いなく、かな入力と、英数入力をボタンひとつで切り変えられる。入力状態を現在の入力状態が何であるかにも関わらず、変更できるのだすばらしい。

元記事には、なにやらソフトを入れなければならないが、なぜ、そんなソフトをインストールして設定をしなければならないかね。それだったら、JISのままでよい。

などと、僕にとってはいろいろと使いやすいと思うことがたくさんある。これはなんどでも言っていることだが。しかしながら、彼にはそうは思わないだろう。たぶん、そういうことで、それが使いやすさの本質であるのだ。

もうちょっと書いておこう。これは、「日本人にとって使いやすいデザイン」であると思うのである。日本語入力をしない外国人にとっては不便で極まりないだろう。

controlキーが押しやすい。

これまでは、元記事に対する、反応でしかない。じゃあ、JISの利点をもうひとつ上げておこうか? USのキーボードにはないのだが、JISにてすばらしいなぁと思っているのが、controlキーがすごく押しやすいのである。

これはたぶんプログラマーならではの意見であろう。僕はemacsをよく使うのであるが、controlキーがそこにあるおかげで、emacsのコマンドが入力しやすいのである。これはすごく大きい。一方USの方はどうか? controlにある位置にはCaps Lockがある。これは無駄としか言いようがない。なんのためにあるんだろうか? emacsのUSのキーのユーザはわざわざ、Caps LockをControlに設定しなおしてるのだ。

しかし、たぶん、これはやはり僕都合の使いやすさでしかないだろう。

日本人のためにデザイン

USキーボードはアルファベットを入力するためのものだと考えている。それを考えると合理的だ。しかしながら、日本語を扱う日本人には向いてないように思える。ずっと、USキーボードは海外の人達がその人達のことを考えて作られているのであって、JISキーボードは日本人のためにデザインされているように考えている、ように思える。思えるだけで、そうだって根拠はなにもねぇのだが。

キーボードのレイアウトがどうであれ、作業効率は変わらない

ここまでの話、僕の主観でしかない。そして、いろいろ書いたけど、僕が「つかいやすい」ということを伝えきれてないと思っている。結局の話、僕が使いやすいから、使いやすいのだ。そしてたぶん、僕以外は違うだろう。これに尽きる。

正直なはなし、キーボードがなんであれ、どうであれ、たぶん作業効率は変わらないと思う。如何にそれに習熟するかそれだけであって、習熟すればするほど、こだわりが出る。愛着が出る。元の記事も、この記事も、その道具の愛着故のことであって、その愛着を正当化しようとするだけの行為にしか過ぎないと思う。

あと、今後のコンピュータを考えるに、そもそもキーボードの需要さ薄れていくかもしれない。現に今の子供達はほとんど音声入力にまかせてしまって、キーボードの訓練をなかなかしなくなってきている。

最後に言わせてもらおう、USキーボードは使いたければつかうが良いけど、僕はJISのキーボードをおすすめする。ていうか、たかだがキーボードの選定のためにそんなに悩むな。以上である。